ジンジャーエール

「視界の右下で、乾いたイカの刺身を見てる。青いインクがそれに被さってる。でも邪魔じゃない。いつしかそれは、ゆっくりと、その涼しさを保ったまま、意識の淵に溶け込んでいた」

 

暴力や暴言。他界に存在する何かを傷つけることでしか自尊心を補給できないような、弱い人間のはなりたくないと、よく思う。批判と侮蔑の境が曖昧になっていってしまう感覚はよく知っている。わかる。正義が常に正義でないことぐらい、常に覚えてたい。

 

多くの人間をひとまとまりにして、左や右やに勝手に区別して、自分が所属していない場所はまるで悪かのように扱うような人間にもなりたくない。

 

「嫌い」とどういう風に付き合っていけばいいんだろうか。まだ僕にはわからない。いつか、わかる日が来ると信じてる。わかっているのは、自分だけだから。