試合帰り

卯月も佳境。もう6時になると言うのに、外が悪戯に明るい。そんなことを頭の片隅に置いて、風呂に入った。いつもより早い時間だった。

 

僕は明るい風呂場が好きだ。勿論いつも明かりをつけて入るので明るいのは当たり前だが、そう言う意味ではなく、外が明るいうちに入るのが好きなのだ。外が明るいと、風呂場の様子はいつもと全く違うように感じられる。いつもより、ずっと。ずっと冷たくて、広くて、清潔だ。そんな風呂場が恋しくて、これから暫く明るいうちに入ろうかと考えてみたけれど、多分これって日常の特性によるもので、毎回毎回同じものを経験すると、人間はそのものに対して最初と同じように心が動くことはなくなるのと同じだという結論に至り、やめた。

 

そういえば、この冷たさと広さと清潔さには、必ず青色が伴ってる気がする。白地の布地に青色の絵の具をチューブからボトッと落として無造作に塗り広げたような。そんなイメージが視界の左下と右下で揺れ動いている。現れては消えてを繰り返している。

 

 

 

今日は暫く美しさについて色々と考えていた時間があった。そこでやってみたのは、絵を描くことと、本を読むことだった。相変わらず僕は物事を考えるのが下手くそで、今日もあまりうまくいったとは言えない。こんな風に1日を過ごして、間違ったこともなにもかもを「眠い」に押し付けて、忘れていく。そんな夜が一体これからいつまで続くんだろう。不毛だから考えないでおこう。

 

ああ眠い。