バケモノの子

「あなたは両眼に意思と現実の矛盾を宿している。黝く揺れ続けている。わたしはそれを振り払ってあげようと、星の欠片と月の幻を渡した。あなたはそれを拒んで、代わりにわたしに跪いて、許しを請いたのだった。夜は長いねと足跡が言った。蛙が鳴く声が聞こえる。」

 

・身体が痒い。掻くとシャワーを浴びる時に水が浸みて痛いから、掻きたくないんだけど、寝てる間にも無意識に掻いちゃってるのかもしれない。治したいなぁ。

 

・凡ゆる物事を後回しにする癖がこの期に及んで抜けない。ポジティブなことには直ぐ霧がかかる癖に、ネガティブなことは隙あらばドライアイスの煙みたいに入り込んでくる。時間は有限なんだって、死は決して遠いものではなくて、今この瞬間こそがこの先の未来をポジティブにするかネガティブにするかを決める瀬戸際なんだということを忘れずに生きていきたい。死を産み出すのはもうやめよう。

瞑想

久し振りにブログを更新してみようかなと思ったのでやります。

 

・今日は7月24日。先週から夏休みに入ったけれど、立て続けに補習があって大変だ。手始めに先日行ってみたものの、まさかの「復習はせずに授業を進める」という授業内容で、「補習とは。。。」という予想もしなかった壁にぶち当たってしまって困った。

 

・ここ最近学校に対するモチベーションが出来上がりつつあって(「まぁうだうだ言っててもしょうがないのかなぁ。やらなくちゃいけないよなぁ。進級と卒業さえできればいいよなぁ。」っていう半ば諦めを含んだところに落ち着いた)なんとか学校とかいうクソつまらなくて下らない閉鎖的空間に心を潰されずに済みそうだ。1ヶ月後、1年後、2年後このモチベーションはどんな感じになってるかはわからないけれど、まあなんとなく緩く形を保ててたらオーライオーライ。

 

・暑い。とにかく暑い。昨日東京は40度超えの猛暑だったらしいし、アメリカでは50度超えも観測されたらしい。暑さに弱い僕はもうダメだぁ〜。溶ける〜。

あ、「暑さ」で思い出したけれど、とあるテレビ番組で「人間は暑さと苛立ちの感情の区別がつかずに、寒さと不安な気持ちの区別もつかない」って言ってた。

 

スマホ落として画面にヒビが入っちゃった。

 

・また最近素敵な宝石に出逢えた。「愛色」っていう宝石。僕は、理想に向かって頑張ることでココロの継ぎ接ぎが許されて、さらに生命がキラキラ光るということを知った。「愛色」に塗れるために、明日からも頑張ろう。

 

 

ジンジャーエール

「視界の右下で、乾いたイカの刺身を見てる。青いインクがそれに被さってる。でも邪魔じゃない。いつしかそれは、ゆっくりと、その涼しさを保ったまま、意識の淵に溶け込んでいた」

 

暴力や暴言。他界に存在する何かを傷つけることでしか自尊心を補給できないような、弱い人間のはなりたくないと、よく思う。批判と侮蔑の境が曖昧になっていってしまう感覚はよく知っている。わかる。正義が常に正義でないことぐらい、常に覚えてたい。

 

多くの人間をひとまとまりにして、左や右やに勝手に区別して、自分が所属していない場所はまるで悪かのように扱うような人間にもなりたくない。

 

「嫌い」とどういう風に付き合っていけばいいんだろうか。まだ僕にはわからない。いつか、わかる日が来ると信じてる。わかっているのは、自分だけだから。

なにかが変わった気がした。確かになにかが変わったようだ。あの諂いが吹き飛んでいったを感じた。鈍い音だった。今年も青い紫陽花が咲いている。

 

「誰もいない道を歩いていたはずなのに、やけに人の気配がする。周りに建ち並ぶ家々の窓。朽ちた看板。剥がれた鉄版。錆と雨。瓦の屋根は少し緑がかっている。確かに誰かが居る。そう思わざるを得なかった。」

 

果たして本当に今日僕が手に入れたものは、暫くの間僕が生きていくための支えになってくれるだろうか。美しいものであるのには自信があるが、だからといって永久不滅はありえない。何度も言っているが、美しさには旬がある。街や人、自分自身。周りに見えるもの感じるもの。そのすべてに意味を感じ、美しく見える時と、逆に全くもってそう思えない時を繰り返すように。そしてそれは表現も同じだと思う。もちろん何十年、何百年と語り継がれ、その美しさを保つものもある。しかしそれはあくまで大衆の目線であって、個人の目線ではないと思う。

 

だから、表現者たちの旅は終わらない。そうやって美しさは常に腐り、また芽吹いてを繰り返すからだ。美しさを探していると、自ずとこの世の変化の速さと、その残酷さに気づく。この世のすべてはいつか終わる時がくるようにデザインされている。儚く散っていくものにこそ人は心を動かされる。それは己の内にある「無常の摂理」の認識を感じているからだと僕は思う。本当は誰しもが持つそれを、もっと覚えていたい。気を抜くとすぐに忘れてしまうから。まあそれこそがまさに「無常の摂理」なのだけれど。

 

「変わらないための唯一の方法は、変わり続けることだ」と、何度も理解したつもりでいたけれど、相変わらず僕は、自分のすべてを投げ打って、もがきながら作ったそれなら、今後もう「一生」大丈夫だなんて考えてしまう。それは決して愛ではなく、バカな固執に過ぎないのだと。過剰な造形保護は、逆にそれの本質を腐らせ、見えなくするんだぞと、ここ数ヶ月の自分に吐き捨てたい。

 

なにか新しいことがしたいと思う。これから僕らはどこへ行こう?どんどんと、もっともっと遠くへ行きたいな。新鮮な体験と共に、美しさを探す旅は終わらない。自分が所有できる範囲で、この世に散らばる一瞬の旬を逃さず、丁寧に摘みたい。

 

 

 

「ちょっと派手なパーティでもしようや。沢山の喝采を浴びながらさ。未来なんて、幸せなもんだけ見てりゃいい。

大丈夫。失うわけじゃない。心配しなくてもまたいつかやってくるさ。失くすんじゃなくて、うまく付き合っていこうやってことさ!大丈夫。失うわけじゃない。」

 

「昔みたいに悪戯に

地面と睨めっこする回数は

少し減っていったけれど

 

今でもたまに思い出す

生きてることさえ煩わしい

あの白昼夢という悪夢を

 

わかってる生きてりゃ色々

考えなきゃいけないことくらい

そうやって呑み込んで来た果ては

くだらない澱みが残っただけ

出てくるのは腐った空気だけ

 

それから前を向いて歩くことが

どれだけ難しいかうんざりするほど

味わった 心得た

 

それでも僕らは今誓う

無常な世界を生き抜くことを

楽しさで消費することを

 

だからこそ僕らは今誓う

僕らは夢を追い続けることを

この先で待ってるあなたを

信じることを

 

 

僕らは今を生きる

僕らは今を生きる

僕らは今を生きる」

 

 

 

 

疲れることも、忘れたくないこともたくさんあるけど、少しずつ、ポジティブになれる自分を大切にしていきたいな。

お祭り

ベットに入ろうとして二階に上がる階段を登っていると、不意に、二階の寝室からものすごく懐かしい匂いがした。季節が変わって新しくなった敷布団と、ベットの物入れの木の匂いが入り混じったような。懐かしくて、暖かかった。安心できた。そんな時、頭に思い浮かんだ情景は、今住んでる家でもなく、前住んでた家でもなかった。それは、父方の祖父母の前の家だった。僕が12歳くらいまで建ってた家。今はもう無い。

 

今思い返せば、あの家のことは凄く覚えていることがわかった。家の構造、部屋割り、あそこであった出来事、遊んだ人、食べたもの、景色、雰囲気。なにもかも、今は無くなってしまったけれど、こうやって思い出せたから、やっぱり思い出って、頼もしいよなぁと思った。

 

祖父が食べている豆腐の醤油がけを一口もらうのが楽しくてしょうがなかったのを覚えている。いとこの4つ上の男の子と2つ上の女の子と一緒に遊んだり、雑魚寝するのが本当に楽しかった。玄関から一階に上がるところが妙に段差が高かったな。父の兄もそこに住んでた。壁にでかいアメリカの国旗が飾ってあった。端の方の部屋にはちょっと怖い部屋があったっけ。キッチンと廊下を繋ぐ扉の上に不思議な何かが吊るしてあった気がする。紫と白のドレスを着た御人形さんがいっぱいあった。きつい坂を登った先にあったんだよ。あの家は。あの時間は。

 

楽しかったなぁ。

渇望:疑

心が渇いていく

午前1時のリビングで1人

結局整えられなかった内装

ぼんやり眺めては

心が渇いていく

 

心が渇いている

夏まではまだ遠いというのに

何処を見るわけでもなくただ

焦って眩暈の中

心が渇いている

 

そろそろいいんじゃないか

もう十分なんじゃないか

ほらソファから立ち上がって

そうだな

なにか食べようか

ゆっくりしようか

心はまだ

渇いている

 

 

 

 

夢でも現実でもない

あれからどれくらい経ったのだろう

この踏み潰した陽炎の

緩い空気の中は

夢でも現実でもない

 

午前2時のリビング

いつのまにか

時計が止まっている

カーテンは動かない

テレビに反射する姿は

ソファに埋まって動かない

心臓だけが動く

 

そろそろいいんじゃないか

もう十分なんじゃないか

ほらソファから立ち上がって

そうだな今日は

モヒートが飲みたいな

ゆっくりしようか

心はまだ

渇いている

 

 

 

嗚呼

夜は長いね

夜は長いね

夜は涼しくて時々寒い

 

嗚呼どうしようか

朝なんて来ませんようにと眠るのか

朝が顔を見せれば起きてやってもいいと眠るのか

嗚呼どうしようかな

 

 

 

 

そうだな

もう一杯飲もうか

 

儀式

季節が移っていく

歯止めの効かないまま

袖が落ちて行く

なんとなくのまま

 

其れは皐月の夕方

掻きむしった傷跡

見えるより前に

赤くなっていた

 

街が青に沈んでいく

冷める気配は無い

等々耐えきれずに

水を飲んでは溜息を吐く

 

午後の洗面所

頬で水滴が踊り落ちる

眼だけが開いている

眼だけが開いている

 

明日への蟠り

劈く飛行機の音

僕はとても

耐えきれない

 

夜は長い