渇望:疑

心が渇いていく

午前1時のリビングで1人

結局整えられなかった内装

ぼんやり眺めては

心が渇いていく

 

心が渇いている

夏まではまだ遠いというのに

何処を見るわけでもなくただ

焦って眩暈の中

心が渇いている

 

そろそろいいんじゃないか

もう十分なんじゃないか

ほらソファから立ち上がって

そうだな

なにか食べようか

ゆっくりしようか

心はまだ

渇いている

 

 

 

 

夢でも現実でもない

あれからどれくらい経ったのだろう

この踏み潰した陽炎の

緩い空気の中は

夢でも現実でもない

 

午前2時のリビング

いつのまにか

時計が止まっている

カーテンは動かない

テレビに反射する姿は

ソファに埋まって動かない

心臓だけが動く

 

そろそろいいんじゃないか

もう十分なんじゃないか

ほらソファから立ち上がって

そうだな今日は

モヒートが飲みたいな

ゆっくりしようか

心はまだ

渇いている

 

 

 

嗚呼

夜は長いね

夜は長いね

夜は涼しくて時々寒い

 

嗚呼どうしようか

朝なんて来ませんようにと眠るのか

朝が顔を見せれば起きてやってもいいと眠るのか

嗚呼どうしようかな

 

 

 

 

そうだな

もう一杯飲もうか